シトロエンの異端児!?『C4カクタス』可愛い?ダサい?デザイン考察

CITROEN
可愛い?ダサい?

シトロエンC4カクタスの“見た目問題”に正面から向き合う。

フランス車といえば、なんといっても独創的で、ちょっとクセのあるデザインが魅力。
中でもシトロエンは、どんな時代でも“王道”に流されない、大胆なスタイルを貫いてきたメーカーです。

その中でもひときわ異彩を放つ存在──それがC4カクタス

初めて見たとき、私は思わず立ち止まりました。
「これって…可愛いの? それとも…ちょっと変すぎ?」
それは惹かれたというより、“判断がつかない”タイプのデザインだったんです。


シトロエンのファンとして、「好きかどうか」をすぐに決められなかったことに正直戸惑いました。
だからこそ、今回はあえてこの問いに向き合ってみたいと思います。

C4カクタスは、可愛いのか? それとも、ダサいのか?

この記事では、シトロエンのデザインに対する私なりの視点と、
C4カクタスのスタイルがどう評価されてきたかを、少し辛口かつ率直に考察していきます。

※ご注意:これは見た目の好みやデザインに対する視点を深掘りする記事です。
C4カクタスを愛車として楽しんでいる方には、やや刺激的に感じる部分があるかもしれません。
ですが、それも含めて“車とデザイン”を語る楽しさとして、どうか寛容な目でお読みいただけたら幸いです。

出典:カーセンサー

シトロエンの中でC4カクタスのデザインの独自性

シトロエンは、革新的なデザインで世界中の車愛好者を魅了してきたフランスのブランドです。そのデザインは、常に未来的でありながらも優雅で、フランスらしいエレガントさが漂っています。シトロエンの代表的なモデルであるDSシリーズや2CVは、時代を超えて愛されてきたアイコン的存在です。これらの車は、シンプルでありながら洗練され、機能美と美的価値を見事に融合させています。デザインにおいてシトロエンは、ただ「車を作る」だけでなく、ひとつの「アート」を創り出すという哲学が感じられます。

筆者もデザイナーとして、シトロエンのアプローチに共感する点が多いです。シトロエンがこれまでに成し遂げてきたデザインの独創性や、使いやすさと美しさを両立させた技術には、非常に魅力を感じます。特に、シトロエンが車のデザインにおいて追求してきた「流れるようなライン」や、細部にまでこだわったディテールは、日本のデザイン哲学にも通じる部分が多くあります。車という乗り物が単なる移動手段ではなく、日常に溶け込む「美しい空間」になるような工夫が随所に見られます。

しかし『C4カクタス』は、それまでのシトロエンの路線とは異なり、実用性と遊び心を融合させた異色の存在だ。

C4カクタスの外観デザインのバリエーション

C4カクタスの外観デザインには、年式や市場によっていくつかのバリエーションがある。世界では主に以下の3種類が存在する。日本に入ってきたのは初代モデル、マイナーチェンジ後は並行輸入車。

出典:シトロエン公式

1. 初代(2014年〜2018年)

C4カクタスのオリジナルデザイン。

  • 特徴的なエアバンプ(サイド全体を覆う大きなプロテクター)
  • 丸みを帯びたSUVらしいフォルム
  • ツートーンカラーのオプション(ルーフとボディのコントラストが楽しめる)
  • 独特なフロントライト構成(細長いデイライト+下部の丸みのあるヘッドライト)

2. マイナーチェンジ後(2018年〜2020年)※日本未発売

  • エアバンプが小型化(サイド下部に控えめに配置)
  • より洗練されたフロントデザイン(C3風のスタイリングに近づく)
  • ボディ全体のラインがスッキリし、大人っぽい印象に

3. 特別仕様車

地域や期間限定で販売されたモデルもいくつかある。

  • リップカールエディション(Rip Curl Edition):サーフィンブランド「Rip Curl」とのコラボモデル。ルーフレールや特別デカールが特徴。
  • OneTone仕様:モノトーンのシックなデザインで、カジュアルさを抑えた高級感のある仕上げ。

「ワイルドでカジュアル」な初期型と、「洗練された都会的」なマイナーチェンジ後で、印象が結構違う。

C4カクタス(初期型)のデザインの特徴

ボティ側面のエアバンプ

C4カクタスの特徴的なデザインの一つが、ボディ側面を覆う「エアバンプ」。見た目のインパクトだけでなく、駐車時のドアパンチや軽い衝撃からボディを守る実用的な機能も兼ね備えています。

エアバンプは単なる装飾にとどまらず、SUVのプロテクション機能をデザインに取り入れた革新的な要素ですね。多くのSUVが頑丈さを表現するためにオーバーフェンダーを使用する中、C4カクタスは柔軟性のあるパネルを使い、カジュアルで親しみやすい印象を作り出しています。

エアバンプは特に都市部での運転を考慮したデザインで、狭い駐車場や接触のリスクが高い状況でボディを守る役割を果たします。しかし、そのデザインは視覚的に強い印象を与える一方で、シンプルさを重視する人々には余計なディテールとして捉えられることも。実用性を高めつつも、デザインの統一感を損なう可能性があるため、そのバランスが議論されています。

フロントライトのエアバンプ

C4カクタスのフロントマスクも個性的なデザインが特徴です。ヘッドライト部分にもエアバンプのようなプロテクションが施され、SUVらしいタフな印象を与えています。このデザインは、従来の無骨なSUVのプロテクションとは異なり、ユーモラスで親しみやすい雰囲気を作り出し、機能性とポップさを両立させている点が革新的です。

しかし、このフロントライトのデザインにも賛否があります。エアバンプ同様、少し過剰な印象を与えることがあります。フロントライト自体はシトロエンらしい独特な形状で個性を出しているものの、全体的に少し「重さ」を感じさせ、シトロエンの柔らかさと少しズレた印象を与えることがあります。また、ライトの配置が少し突出していることもあり、車全体のデザインと比較してフロント部分が「重い」印象を与えかねません。

天井のルーフレール

一般的なSUVのルーフレールは、スッキリとボディに沿うようにデザインされることが多い。しかし、C4カクタスのルーフレールは曲線的で、あえて突き出した形状を採用しています。

これは、視覚的な遊び心を持たせつつ、機能性も確保するという意図が感じられる、車全体に個性を加える重要な部分となっています。ルーフレールの曲線は、車体の流線型デザインを補完し、軽快さを感じさせると同時に、SUVとしての機能性を示しています。シトロエンらしい「ユニークさ」と「実用性」のバランス感を感じます。

ただ、このルーフレールの突き出した形状も、視覚的には少し過剰に感じることもあります。特に、シンプルでエレガントなデザインを好む人々にとっては、デザインのバランスが損なわれているように感じる人もいるかもしれません。

ツートンのシート:色の切り替えが独特。ボーダーっぽい。

C4カクタスのインテリアは、エクステリアと同様に独創的なデザインが際立つ。特にシートのツートンカラーは、一般的な配色とは異なり、ボーダーのような水平基調のデザインになっている。

このデザインは、カジュアルでリラックスした雰囲気を演出し、まるでおしゃれなソファに座っているかのような感覚を与える。シートデザインにまで遊び心を取り入れることで、C4カクタスの世界観を車内にも統一していると感じます。

ただ、色の切り替えがやや大胆であるため、好みが分かれる部分でもあると思います。

リアデザイン

リアビューもC4カクタスの個性を強く打ち出している。特に特徴的なのは、リア部分にもエアバンプが施されており、ボディの保護機能を果たしつつ、デザイン的なアクセントにもなっています。リアエアバンプは、特に駐車時や後退時に発生する衝撃から車両を守る役割があり、実用性が高いパーツです。このエアバンプの形状は、フロントやサイドのエアバンプと統一感を持たせつつ、リアの独自性を強調しています。

デザイン的には、リアのエアバンプは少し突き出た形状で、車全体のタフな印象を補強する要素として機能しています。しかし、その視覚的なインパクトも強いので賛否はわかれるところだと思います。

まとめ:C4カクタスは「可愛い」のか、「ダサい」のか?

C4カクタスのデザインは、一目見た瞬間に好きか嫌いか、はっきり分かれるタイプの車です。
でもその“わかりやすさ”こそが、この車の最大の魅力かもしれません。


シトロエンらしい流れるようなラインやエレガンスを期待している人にとっては、
この“遊びすぎてるように見える”フォルムに違和感を覚えるかもしれません。
特に、エアバンプやマットカラー、やたら丸いプロポーションなど、
従来のSUVとはまったく違う方向を向いているからです。

でも逆に──
レトロポップな感性を持つ人にとっては、これ以上ない「刺さるデザイン」

ちょっと昔のおもちゃみたいで、でもどこかモダン。
「無骨じゃないSUV」という、これまでにないカテゴリを提案してくる存在。
角ばっていない、でも主張はある──そのバランスがたまらなく愛おしく感じられるのです。


だから私は思います。

C4カクタスは、“万人に褒められるデザイン”ではないけれど、
自分の「好き」に正直な人には、とびきり似合う車だと。


街中で見かけたとき、「え、これ何?」と聞かれる。
そのたびに、「これが私のカクタス」と胸を張って言いたくなる。

C4カクタスは、“好き”という感情をまっすぐ表現したい人のための車
可愛いか、ダサいか──その答えはきっと、あなたの感性が決めてくれます。