世界一美しいと言われる新型DS4。
なのに、なぜ日本では“見かけない”のか?
シャープな目元に、低く構えたフロントグリル。
流れるようなボディラインと、引き締まったリアのシルエット。
そして、内装はフランスらしいラグジュアリーと機能美が心地よく共存する──。
新型DS4は、デザインの完成度だけを見れば、まさに「世界一美しい」と呼びたくなる一台です。
でも──
街で見かけること、ほとんどありません。
販売ランキングにも、名前が出てくることはほぼない。
こんなに美しいのに、なぜ日本では“売れていない”のか?
これは単なる「フランス車はニッチだから」という話ではないはず。
むしろ、今こそフランス車のデザインや美意識が見直されつつある時代。
そんな中で、DS4だけが静かに“知られざる名車”のままでいるのはなぜなのか。
今回は、この疑問に正面から向き合ってみたいと思います。
- DS4のデザインや仕様は、他の輸入車と比べてどう違う?
- 「世界で評価され、日本で売れない」理由はどこにある?
- そして実は──受注生産と“納車時価格”という、日本特有の壁があった!?
「美しいものが必ず選ばれるわけじゃない」。
そんな現実を突きつけられるようで、ちょっと切ない。
でもだからこそ、DS4が好きな人の目は、確かだと思うのです。
この記事では、DS4の美しさをあらためて見つめながら、
“なぜ売れないのか”という謎を、感性と市場の両面から考察していきます。
新型


価格の不明確さ – 受注販売方式が引き起こす不安
納車時の価格が適用される問題。
DS4が日本で売れない理由の一つとして、価格が不明確という問題があります。普通、車を買うときは、販売店で「この車は〇〇万円です」と言われて、その金額で買うことができますよね。しかし、DS4の場合、受注販売方式という少し変わったシステムを使っています。
DSの受注販売方式では、車の購入申し込みをする時にはまだ価格が決まっていません。価格は、車が納車(お客様に届く)される時に初めて確定するんです。この仕組みには大きな問題があります。それは、お金をどれくらい用意すればいいのか分からないという不安を消費者に与えることです。
たとえば、車を買う時に「この車は100万円」と決まっていれば、すぐにお金の準備ができます。でも、納車までの間に「価格が変わるかもしれない」「最終的にいくら支払うのか分からない」となると、買う気が少し萎えてしまう人もいますよね。特に、高いお金を払う高級車では、こうした不安が大きな障害になります。
消費者は、価格が予測できないことに対してストレスを感じ、他の車を選ぶ理由になってしまうのです。この価格の不確定さが、DS4の購入をためらわせ、売上に繋がらない原因の一つになっています。
※DSの全ての車種ではないようなので、正しくは販売店にてご確認ください。
じゃあ販売価格が決定している先行販売グレードを購入しようと思っても既に完売とのこと。
実質、最終販売価格が不明瞭なグレードを申し込むしか方法がないのです。
新型DS4の主要なグレード
TROCADER:受注生産
RIVOLI:受注生産
LA PREMIERE:先行販売(完売)
一般的な課題についても少し触れておきましょう。
一般的な課題
1. 受注生産による納期の長さ。
2025年現在、DSに限ったことではありませんが、受注生産方式を採用している車両の納期がかなり長い傾向があります。DSブランドの車は、注文を受けてから製造が始まるため、納車までに数ヶ月から半年以上かかることが一般的です。この納期の長さは、もちろん大きな課題となります。
受注生産の利点として、自分の好みに合わせたカスタマイズが可能であり、仕様やオプションを選べる点が魅力ですが、納期の長さは買い替えの障壁となることが多く、即納車を求める消費者にはネックになっていると考えられます。
- ブランドの認知の低さ。
DS4はフランスの高級車ブランド「DS」の車ですが、日本ではまだそのブランドがあまり知られていません。DSはまだまだ広く認知されていないため、「DSって何?」と思う人が多いのが現状。
一方で、他人と被らない個性を大事にする人にとっては、これは逆にメリットとして働くこともありますけどね。
2. 価格の競争。
DS4はもちろん高級車の部類です。DS4は高級感があり、魅力的なデザインですが、先ほどの価格の課題や納期の課題なども合間って、他の手頃な価格の車に流れてしまっているとも考えられます。
まとめ:選ばない、ではなく、“選ばれ方が違う”だけ。
DS4は、大量に売れる大衆車ではない。
選ばれ方がちょっと違うだけだと私は思います。
美しいものを、ちゃんと“選んで待つ”という贅沢。
カスタムオーダーという形に、ひとつの価値があるのだと思います。
ただ、課題もあるように感じます。
価格が「納車時」に確定するという不透明さ、
フランス車ブランドとしての認知度の低さ、
そして国産・ドイツ勢がひしめく高価格帯の中での競争の厳しさ──。
DS4の魅力は、間違いなく“本物”です。
でもその美しさを届けるためには、もう少しだけ「安心して選べる環境」が必要なのかもしれません。

