広くて、お洒落で、なんだかフランス車らしい。
そんなMPV(ミニバン)を探してたら、シトロエンC4の派生モデルたちにたどり着いた──という人、意外と多いのではないでしょうか。
中でも、「C4 グランドピカソ」と「C4 スペースツアラー」。
見た目もサイズもかなり似ているけど、名前は違う…?
これはマイナーチェンジ? それとも別物?
実はこの2台、後継車の関係と言われながらも名前が異なるようです。“車としては同じ”なのに、あえて名前だけが変わったモデルなんです。
私自身、最初に「グランドピカソって名前、なんかいいな〜」と思って調べていたら、
「スペースツアラーって何者?」という新しい名前に出会って、正直ちょっと混乱しました。
でもこの“名前の違い”には、ただのネーミング変更ではない、時代的・文化的な背景が隠れていました。
今回はそんな視点から、
- なぜ「ピカソ」の名前が消えたのか?
- 「スペースツアラー」にはどんな意味があるのか?
- 両車の違いはあるの?・同じ点は?
といった疑問を、デザイン・ブランド戦略・時代の空気感からひも解いていきます。
「どっちも同じに見えるけど、なんか違う?」
その“ちょっとした違和感”こそが、クルマ選びを面白くするかもしれません。
C4シリーズ:モデルを整理
まずはC4シリーズのモデルを整理しておきましょう。
通常モデル:ハッチバックからSUV・クロスオーバー系モデルへ
🔹 C4(初代) → 3ドアクーペ & 5ドアハッチバック(2004年~2010年)
🔹 C4(2代目) → 5ドアハッチバック(2010年~2018年)
🔹 C4 カクタス(C4 Cactus) → 個性的なコンパクトSUV(2016年~2020年)
🔹 C4(3代目) → クーペ風クロスオーバーSUV(2022年~現在)
🔹 ë-C4 → 電動モデル(2020年~日本未導入)
MPV(ミニバン)系モデル
🔹 C4 ピカソ(C4 Picasso) → 5人乗りMPV(2007年~2012年)
🔹 C4 グランドピカソ(C4 Grand Picasso) → 7人乗りMPV(2007年~2018年)
🔹 C4 スペースツアラー(C4 SpaceTourer) → 7人乗りMPV(2018年~2022年)
※年は日本導入ベース。
やはり、シトロエン C4 グランドピカソとC4 スペースツアラーは、名前が異なりますが、C4 グランドピカソの後継車として登場したのがC4 スペースツアラーです。




シトロエンで名前にスペースツアラーと付く車種。
そして、合わせて整理したいのが、シトロエンで名前にスペースツアラーと付く車種。
🔹 シトロエン・スペースツアラー(Citroën SpaceTourer) → 乗用・商用バン(2016年~現在)
🔹 C4 スペースツアラー(C4 SpaceTourer) → C4グランドピカソの後継(2018年~2022年)
🔹 ベルランゴ・スペースツアラー(Citroën Berlingo SpaceTourer) → 商用バンベースのMPV(2018年~現在)
C4グランドピカソからC4スペースツアラーへの変更理由を考察
基本コンセプトは同じ
両車とも、広々とした室内空間と高い居住性を提供する多目的MPV。柔軟なシートアレンジが可能で、スタイリッシュかつ現代的なデザインが特徴です。シトロエンならではの快適な乗り心地と走行性能も魅力です。
C4 スペースツアラーは、C4 グランドピカソの後継として登場し、より現代的なデザインと高機能を兼ね備えています。特に、運転席や助手席の位置が低く設計され、より広がりのある前方視界が得られるため、ドライビングの楽しさもアップしています。内装の質感やテクノロジーが進化し、最新のインフォテインメントシステムや安全装備が追加され、よりモダンで洗練されたデザインになっています。
なぜ「ピカソ」の名前を辞めたのか?
C4 スペースツアラーがC4 グランドピカソの完全な後継車であるにもかかわらず、名前が変更された理由は気になるところです。シトロエンは、2006年から2018年まで「C4 ピカソ」という名称を使用していましたが、2018年にモデル名を「C4 スペースツアラー」に変更しました。
具体的な理由については公式に発表されていませんが、「ピカソ」の商標権の更新やブランド戦略の変更が背景にあると言われています。
「C4 グランドピカソ」から「C4 スペースツアラー」への変更理由には、シトロエンのブランド戦略の進化が大きく関わっていると考えられます。いくつかの観点からこの変更を考察してみましょう。
1. 「ピカソ」の商標権の問題
「C4 ピカソ」の名称は、長年シトロエンのMPV系モデルに使われていましたが、商標権の更新を行わなかった理由はおそらく、商標の権利関係における変更や制約が影響していた可能性があります。商標権の更新をしなかったことで、別の名称に変更する必要が生じた可能性があります。特に、他のブランドや商標との競合を避けるため、新しいブランド名にシフトしたことは十分考えられます。
2. ブランド戦略の刷新
シトロエンは、従来の「ピカソ」ブランドを続けることなく、より新しいイメージを打ち出すためにブランド戦略を刷新したと考えられます。特に、2010年代後半からシトロエンはデザインや技術の革新を強調し、より未来的で革新的な方向へと進化を遂げようとしています。この一環として、「スペースツアラー」という名前に変えることで、単なるMPVにとどまらず、より広い可能性を感じさせるネーミングへとシフトしたのかもしれません。
3. 「スペースツアラー」での統一感
「スペースツアラー」という名前は、シトロエンの他のモデル(特に「シトロエン・スペースツアラー」)とのブランドの統一性を持たせるためにも選ばれた可能性があります。シトロエンは、名前に「スペースツアラー」を用いることで、広い室内空間や多用途性を強調したモデルを明確に伝えたかったのかもしれません。この統一感を持たせることによって、ブランド全体の認知度やアイデンティティをより強固にする狙いがあったと考えられます。
新しい顧客層を意識した名称変更
「ピカソ」という名前には、アーティスティックでやや個性的な印象がありますが、「スペースツアラー」という名前には、より普遍的で実用的な印象があり、より多くの顧客層にアプローチしやすくなります。この変更は、シトロエンがより広範な市場で認知度を高めようとした結果の一環とも言えるかもしれません。
このように、「C4 グランドピカソ」から「C4 スペースツアラー」への名前変更は、商標権やブランド戦略の変化、そして統一感を重視した結果の変更であったと考えられます。
まとめ:C4グランドピカソとC4スペースツアラーは違う?
名前は別物でも、「C4 グランドピカソ」と「C4 スペースツアラー」は本質的な部分には大きな違いない、前期モデルと後期モデルと言える。ということですね。
どちらもシトロエンが誇る広々とした室内空間と、家族向けに趣味に高い実用性を兼ね備えた洗練されたデザインのMPV系モデル。この車で旅に出るのがとても楽しみです。

